Q1:「そうめん」と「ひやむぎ」の違いは何でしょう?
Q2:日本最古の神社の一つとされ、そうめんの発祥地ともいわれている奈良県の神社は?
Q3:そうめんが作られた目的は、すぐに食べる以外で何だったでしょう?
物語
そうめんとひやむぎには明確な違いがあります。食品表示法によって、そうめんは長径(直径の中でも長い部分)が1.3mm未満、ひやむぎは1.3mm以上1.7mm未満と定められています。
ここで紹介するのは、ひやむぎではなくそうめんです。せっかくですので、そうめんの歴史を少し覗いてみましょう。
そうめんは漢字で「素麺」と書きますが、その名前は中国の「索餅(さくべい)」から来たとされています。「索」とは「なわ」という意味を持ち、索餅は小麦を水で練ってなわのように伸ばした食べ物です。奈良時代の日本に索餅が伝わった当時は「麦縄」と書きました。それが後の文献で「索麺」「素麺」と文字が変わっていき、江戸時代には「そうめん」という読みが確立したようです。
また、そうめんは奈良県の三輪山(みわやま)が発祥とされています。約1,300年前、三輪にある大神(おおみわ)神社の宮司であった大神朝臣狭井久佐(おおみわのあそんさいくさ)の次男の穀主(たねぬし)が作って広めたそうです。乾燥されているそうめんは長期間の保存が可能なため、保存食として多くの人を飢餓から救ったとされています。こういった伝承から、大神神社は今もそうめんづくりの守護神がいる場所だといわれています。
やがて、江戸時代になると、三輪詣が盛んになりました。そこで、お土産として三輪そうめんを持って帰る人が増えたり、全国各地の農業や漁業、鉱業を図を添えて解説した『日本山海名産図会(にっぽんかいめいずえ)』の中で三輪のそうめんは名物だと紹介されたりしたことで、三輪そうめんが全国に広がったといわれています。現在日本各地にあるそうめんのほとんどが、三輪そうめんが起源とされています。
さて、「小西さんのところのそうめんは昔ながらの味がするね」と言われるとうれしいと言う有限会社小西勇製麺所(奈良県)は、大正時代後期創業の老舗製麺所です。
そんな小西勇製麺所があるのは「纒向遺跡(まきむくいせき)」のある奈良県桜井市で、会社からすぐのところにある「箸墓古墳(はしはかこふん)」は卑弥呼のお墓ではないかという説もあります。それほど歴史のある土地で、そうめんづくりを行なっています。

そうめんの発祥地にもかかわらず、全国の知名度がまだまだ低く、知名度を上げ、「三輪そうめん=奈良」という認識を広めたい、という思いで新しいそうめんの開発に取り組んでいます。
その一つが古代米「黒米」を使った「黒米そうめん」です。まさに作ったことのない初めての麺で、すべてが手探りだったと製造時の苦労を語ります。
目の網膜にある「ロドプシン」という視覚情報を伝えるたんぱく質の再合成を促したり、傷ついて働きが低下するのを防いだりすることで、視覚機能を改善するといわれているポリフェノールが豊富な黒米をブレンドしたそうめんです。何より、色がたいへん美しく、黒米の素朴でほのかな甘みが感じられ、目でも舌でも楽しめます。
おいしさと線状のバランスを追求した結果、今のこの太さや堅さに落ち着いたそうです。
そうめんという伝統の上に、新しい要素を足すことで新しい用途や楽しみ方が生まれます。
小西勇製麺所からのメッセージ
小西勇製麺所の小西裕子さんに、製造時のことを聞きました。
「自分たちの今までの経験と勘で粉の配合の割合などを考えながら作り上げました。通常の白いそうめんよりも延びにくいので切れやすく、製造工程にとても気を使いました」
お召し上がり方
沸騰したお湯で約3分間茹でて、水にさらしてからお召し上がりください。お好みに合わせて茹で時間は調節してください。
おすすめのお召し上がり方:冷たくしても温かくしても美味しく召し上がっていただけますが、できればゆでたてをおそばのように塩で食べていただくと「麺の味」を強く感じられますので、おすすめです。
普通のそうめんと混ぜてアクセントに使ったり、食べ比べるのも楽しいと思います。ぜひ、おもてなしの機会などに振る舞ってみてはいかがでしょうか?
お正月などに放送される「芸能人格付けチェック」という番組のように、だれかが目隠しをして、どちらが黒米そうめんかなどを家族で当て合ったりすると、わずかな風味や食感の違いなどに敏感になれるかもしれません。
基本情報
価格:5束450円(税込)
内容量:1束50g
原材料名:小麦粉(全粒粉30%)、黒米粉、食塩、食用植物油
アレルゲン:小麦※同ラインでそばを含む製品を製造しています。
賞味期限:通常720日(常温・未開封)
保存方法:直射日光を避け、湿度の低いところに保存してください。
A1:太さです。そうめんは長径が1.3mm未満、ひやむぎは1.3mm以上1.7mm未満と定められています。
A2:大神(おおみわ)神社です。
A3:乾燥されているそうめんは長期間の保存が可能なため、人々と飢餓から救う保存食として使われていました。
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